印鑑の手彫り彫刻方法
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選字と印稿
印章彫刻の過程で第1にして最重要行程です。小篆(秦代の文字)を基本に字源を調べ、各種、各時代ごとの辞書を吟味して文字を選びます。印稿は、古典や明清の名家を土台にさまざまな章法を駆使し配分します。
当店では、下記に示した8つの工程で印鑑を制作しております。
制作工程
1.選字
小篆(秦代の文字)を基本にし、各時代ごとの辞書を何種類も見て文字を選びます。
2.印稿
さまざまな章法を使用して、文字の配分構成します。
3.印面調整
新しい印材でも、印面が微妙に反り返ったりしてるので、印面を平らにする必要があります。
特に牛角は、微妙な調整が必要になります。
4.字入れ
印鑑を彫刻台へはさみ、朱を塗った印面に小筆で左右反転した文字を直接書き込みます。
バランスを鏡で確認し、朱と墨で微調整します。
5.荒彫り
字入れした文字を傷つけない様に、文字の周りを印刀で彫ります。
印刀は太いものから細いものまで、5・6種類を使い分けて行います。
6.仕上げ
もっとも重要な工程で判差しとよばれる仕上げのための彫刻刀で文字を仕上げていきます。
細いところや縁の土手部分などは斜めに切り、欠けにくくします。
7.浄刻(補刀・さらえ)
印を押して印影を確認し、気になるところを納得いくまで手直しします。
(何10分の1ミリ単位での微調整)
8.完成
これらの行程を経て、時間を置き改めて確認、補刀して作品は完成します。